平成28年度事業計画

1.英霊顕彰運動の推進

(1)総理・閣僚の靖國神社参拝の継続・定着運動の推進

 我が国の戦没者慰霊追悼の中心である靖國神社へ、国を代表する総理・閣僚が参拝し、国に殉じた英霊に尊崇と感謝の誠を捧げることは国家存立の基本であり、思想信条や政治的思惑に左右される次元の事柄ではない。
 しかし、周辺諸国への政治的配慮から総理の参拝は平成25年12月以降途絶えている現状を鑑みると、参拝実現への決定的な打開策は見当たらず、最終的には総理の決断以外にないと思料される。

 このため、日本遺族会や関係諸団体との連携を密にして政権の支援に努めると共に、以下により総理の決断を促す。

  1. 全国大会や県大会等の開催に際し、地元選出国会議員に天皇陛下の御親拝に繋がる総理・閣僚の靖國神社参拝の定着化への理解と協力を要請すると共に、戦没者遺族の声を継続して総理に届ける。
  2. 各遺族会にあっては議員の帰郷等の際に面会し、総理等の参拝実行に向けての支援を要請する。
  3. 各遺族会ともに研修会・勉強会などを開催し、先の大戦に至る経緯や東京裁判史観、戦中・戦後の歩み等について研鑽を深め、参拝推進活動の一助とする。
  4. 機関紙やホームページを活用して世論喚起に努める。

(2)国立の戦没者追悼施設新設構想の阻止

 この追悼施設新設構想は、国に殉じた戦没者との約束を破り、戦没者遺族の心情を逆撫でするものである。
 マスメディア、更には与党内からも靖國神社に代わる追悼施設建設に向けての議論を進めるべきだとの意見があることは誠に遺憾であり、建設に向けての動きが再燃されれば、日本遺族会や他団体と連携して断固阻止する。

(3)知事等の県護國神社参拝

 戦没者の慰霊顕彰は国家・国民の責務であることを踏まえ、県護國神社で催行される春秋の慰霊行事及び「戦没者を追悼し平和を祈念する日」である8月15日に知事等が参拝されるよう、引き続き県戦没者顕彰会など他団体と連携し要請する。

(4)市町村における慰霊祭等の実施

 戦没者の慰霊祭等は、国の安寧と郷土の平安、家族の幸せを願って犠牲となられた方々の慰霊と顕彰を目的とする。国に殉じた戦没者の慰霊追悼行事は国家で行うことは勿論のこと、地方自治体、地域住民の未来永劫の責務であり、自治体や地域住民が率先して主導すべきことである。
 市町村主催による慰霊祭等は、たとえ戦没者遺族の参列が減少しても、戦没者に対する自治体の責務として、更には地域住民が改めて平和希求を誓い合う場として、引き続き実施することを求めると共に、次代を担う児童・生徒の参列を自治体等に要請する。
 また、遺族は高齢化が著しいことから、戦没者の孫・曾孫らと共に家族そろって参列するように努める。

(5)県護國神社並びに忠魂碑等の護持

  1. 県護國神社の護持
     遺族の高齢化や英霊顕彰に対する県民意識の希薄化による参拝者の減少など、神社運営は厳しさを増している。このため―
    イ.  岡山県民の神社であるとの意識向上のための広報活動を行うと共に、県神社庁並びに神社崇敬者総代会等と連携し、若年層から共感を得られるような企画、更には戦没者の遺影展示施設の整備など、児童や一般県民の関心を引くような環境づくりを進める。
    ロ.  命日祭への参列を促すため、神社及び各遺族会と連携して案内未着遺族の再調査を行うと共に、主要行事催行の情報発信に努める。
    ハ.  各地域にあっては、引き続き護國神社社頭における慰霊祭催行を自治体等に要請する。
  2. 忠魂碑等の護持
    イ.  日本遺族会と連携し、忠魂碑等の公的管理に向けた法律の整備を国に要請する。
    ロ.  忠魂碑等の建立の経緯を踏まえ、地元選出国会議員や各自治体首長や議員に対し、忠魂碑等の公的維持・管理への理解と協力を求める。
    ハ.  忠魂碑等での慰霊祭や清掃作業の際は、孫や曾孫らと共に家族そろって参加するように努める。更には、各種団体の代表や地域住民に参列と奉仕協力を呼び掛ける。

(6)啓蒙活動

 各地域においては、戦没者の慰霊顕彰は勿論のこと、戦争の悲惨さと平和の尊さを次世代へ伝承するため、地域・学校等における「語りべの会」の企画等、啓蒙活動に努める。

(7)その他

  1. 靖國神社、県護國神社の慰霊行事等への奉賛協力。
  2. 市、町、村、地区等の慰霊行事等への奉賛協力。
  3. 旧陸軍墓地慰霊行事に対する奉賛協力。
  4. 全国戦没者追悼式への遺族代表の派遣。
  5. 戦没者慰霊研修事業の実施。
  6. 「岡山の塔」戦没者追悼式/沖縄戦跡慰霊巡拝事業の実施。
  7. 沖縄平和祈願慰霊大行進への参加者派遣及び参加促進。

2.処遇改善運動の推進

(1)公務扶助料等の改善

 高齢化著しい遺族にとって、公務扶助料等は生きて行くための重要な生活の糧である。このため、戦没者遺族に支給される公務扶助料等は、あくまで国家補償の理念に基づき改善されるよう、日本遺族会と連携して国に要請する。

(2)全国戦没者追悼式への国費及び県費参列者の拡大

 終戦70周年の節目の年に、国費参列者の増員と参列条件が緩和されたが、戦没者遺族の年齢を考慮し、国はもとより県費参列者の増員を求める。

(3)諸法規改正事項の普及指導

 特別弔慰金が継続・増額され、各市町村で請求手続きが行われていることから、請求漏れのないよう各遺族会と協力して受給対象者への広報並びに指導を行う。
 また、会議、研修会における指導のほか、機関紙やホームページを活用して諸法規改正事項の周知を図る。

3.組織の充実強化

(1)組織の充実強化

  1. 組織の継承は、戦後世代の英霊顕彰に対する意識の希薄化、更には核家族化と過疎地域の拡大など大きな障壁が現実にあり、今日まで足踏みを続けたが、県護國神社の護持をはじめとする英霊顕彰を継承するため、孫・曾孫等を中心とした組織の再構築を進める。
  2. 困難が伴うが、孫・曾孫等の調査を進めると共に、組織化に向けてのスケジュールや予算等について研究する。
  3. 地域においては、遺児の兄弟姉妹の加入を促進すると共に、孫、曾孫、甥姪及び、それぞれの配偶者にも研修旅行や靖國神社参拝などへの参加を呼び掛ける。
  4. 遺族運動に対する理解を深めるため研修会等を開催する。各遺族会においても研修会等を開催し、会員の意識向上を図る。
  5. 特別弔慰金が継続・増額されたことから、受給対象者に特別弔慰金支給運動の経緯を説明し、遺族会活動への理解を求めると共に、「遺児による慰霊友好親善事業」への参加など、組織加入への環境づくりに努める。
  6. 機関紙「いさお新聞」は現在、休刊となっているが、遺族会活動等の情報を求める声が多くあるため、新年度より復刊に向けて努力する。但し、毎月1回発刊することは無理があることから、2カ月毎の年6回発刊とする。
    また、ホームページによる情報発信にも努め、遺族会の活動内容を遺族会員のみならず広く一般に伝達する。

(2)財源の確保

  1. 財政基盤の中心である幸町会館の運営については、昨年、新たに県連盟に設置した財政問題特別委員会の答申に基づき、賃貸借契約並びに賃借料の見直し等、専門家の意見を踏まえながら作業を進め、会館運営の健全化並びに財政の確立に努める。
  2. 県補助事業の内容の見直し等、経費削減に努める。
  3. 遺族運動に対する自治体の理解と支援は欠かせない。各自治体共、厳しい財政状況ではあるが、県及び各遺族会ともに引き続いて財政支援を働きかけると共に、会員からの拠金等あらゆる方途を講じて財政の充実を図る。

(3)福祉充実に関する事業

  1. 高齢者福祉事業の推進
    イ.  「敬老の日」を中心に、百歳になられた戦没者ご遺族の長寿をお祝いすると共に、一人暮らしの戦没者父母並びに妻への慰問を実施する。
    ロ.  各遺族会においては、一人暮らしの遺族に対するボランティア活動(家庭の訪問、話し相手等)に努める。
    ハ.  その他
  2. 遺族相談に関する業務

4.遺児の慰霊友好親善事業及び遺骨帰還事業等の推進

(1)遺児の慰霊友好親善事業

 この事業は、遺児への慰藉を求めて遺族会が国に要望し実現した事業で、亡き父の現地慰霊を通じて、あらためて平和の大切さと英霊顕彰の意味を考える貴重な機会である。
 しかし、遺児の高齢化に伴う健康問題や家庭の事情などにより、事業への参加を躊躇する向きがある。このため、機関紙「いさお新聞」やホームページに参加者の意見・感想文等を掲載するなどして事業参加の意義を訴えると共に、地方公共団体の広報誌への掲載依頼を行い、事業の周知を図る。
 また、各地域においても、会議や研修会等で参加者の体験発表の場を設けるなどして事業への参加を促進する。

(2)政府主催の戦跡慰霊巡拝・遺骨帰還事業及び日本遺族会主催の戦跡慰霊巡拝事業への参加促進

 機関紙・ホームページや、春秋の慰霊行事の際の啓蒙活動を通じて広く参加を呼び掛ける。
 特に、遺骨帰還事業については、国会で関連法案が成立し「国の責務」と位置付けられたことから、地域においても、会員はもとより、戦没者の孫・曾孫に対して積極的な参加を呼び掛ける。

5.県連盟創立70周年記念事業の準備

 岡山県遺族連盟は来年、創立70周年の節目を迎えることから、記念事業の企画等、準備に取り掛かる。

6.その他

 遺族諸問題解決のため関係諸団体との緊密なる連携を図る。