脊椎以外の体の悪性腫瘍(がん)が脊椎に転移したものを転移性脊椎腫瘍と呼びます。がんの発生が増える中・高齢者に多い傾向にあります。原発巣として、肺がん、乳がん、前立腺がん、胃がん、甲状腺がん、腎細胞がんなどの頻度が高いです。腫瘍によって骨が壊されると脊椎の支持性(体を支える機能)が失われ、首や背中、腰の痛みを引き起こします。また腫瘍によって脊髄が圧迫されると、手足や体の痺れや痛みを引き起こします。これらが進行すると手足の麻痺や尿・便の異常を来します。適切な診断と治療により良好な経過をたどるケースも多くあります。しかし、高度な麻痺に陥ってしまった場合、回復は困難となります。
(日本脊椎脊髄学会ホームページより)
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第7胸椎の転移性脊椎腫瘍。
診断にはMRIやCTなどが有用です。 |
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- 参考
- ADL評価基準
- 徳橋の予後予測と治療戦略
- 富田の治療戦略
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