先天性側弯症とは生下時からすでに脊椎の形態異常があり、これによって側弯が生じている疾患の総称である。単純レントゲン写真ではよくわからない場合があるので、その場合はCTにより精査が必要である。
大きくは形成異常、分節異常、混合型の3つの種類に分類される。通常の半分しかない椎体を半椎、中央部が欠損して正面からみると蝶のようにみえる椎体を蝶椎、台形の椎体を楔状椎と呼んだりする。その変形の進行は奇形椎のタイプによって大きく影響される。また、本疾患には脊髄の異常や内臓の奇形を合併することが多い。
治療としては装具療法は有効でないためにまずは経過観察を行い、進行が激しい場合には奇形椎の切除術やgrowing rod, VEPTERなどの脊柱の成長を残した手術が選択される。
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